バナナ茶漬けの味

東京でバナナの研究をしています

二〇二四年三月の日記

3/1 三月というだけあって、昼休みに少しだけ外に出たら暖かかった。帰りにコンビニに寄って柴田聡子のライブのチケットを発券した。 3/2 メガネ界が生んだスーパースター・柴田聡子のライブへ。ほんとにかっこよかった。帰宅後、余韻に浸りつつも『不適切に…

二〇二四年二月の日記

2/1 朝、会社への道中に感じた妙な暖かさは、昼に外に出たときにもまだ残っており、あるいは朝よりもさらに存在感を増しており、〝少し寒めの春〟といわれればそんな気もしてくるほどだったが、夜になって会社を出る頃にはすっかり冬らしい寒さを取り戻して…

二〇二四年一月の日記

1/1 どういうわけか異様に眠くなってしまったので、早めに寝る。 1/2 今日もニュースや駅伝を見ながらかなりぼんやり過ごした。同居人は今日も鼻をずびずびさせつつ徐々に快方へと向かっているようだった。 ふいに『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キング…

2023年よかったもの

たぶん二月のどこかという中途半端な時期から書くようになった日記というものはけっきょくそのまま一日も欠かすことなく続いていて、書くことがない日やとにかく眠い日には「寝ます。」とだけ書いてよしとしているという一面はあるものの、しかしそれだけで…

二〇二三年十二月の日記

12/1 一年のうちに外の気温がどんなに上下しようとオフィス内の室温にはさほど変化がないであろうという発想のもと、寒くなってきたからといって何枚も重ね着をするのではなく、長袖シャツ一枚の上に分厚いアウターを着るという方式で出社している。会社に着…

二〇二三年十一月の日記

11/1 ここ三週間くらいの文学フリマの準備をしている。正確には文学フリマの準備のなかにいるといったほうがいいかもしれない。大きく見れば準備をしているといってもいいのだが、平日はもちろん、土日も準備をしていない時間のほうが長いので、準備のなかに…

二〇二三年十月の日記

10/1 図書館で借りた『愚か者同盟』を、家にいるときに少しずつ読み進めている。国書刊行会の本のご多分に漏れず非常に重量感のある単行本のため外出時には持っていけない。そのため家にいるときは『愚か者同盟』、外に出るときは講談社文芸文庫の『ワインズ…

二〇二三年九月の日記

9/1 夜になってから家の外を少し歩いてみるとほんのり涼しくて、これが九月か、と思ったが、しかしよく考えてみるとそもそも数年前までは八月の夜もこれくらいのものだったような気がする。だから今日の夜のちょっとした涼しさを秋のものとして捉えてしまう…

二〇二三年八月の日記

8/1 昼頃に大雨が降った。オフィスから見えるあたり一帯にあっという間に雲がかかって、「ああ、これは降りそ」くらいでもう降り始めた。少し離れたところのビル群は跡形もないほどに見えなくなってしまった。ここ数週間晴れすぎていたことを逆説的に思い起…

二〇二三年七月の日記

7/1 散々っぱらいわれているだろうが湿気がやばい。というかそもそも雨が降っているので湿気がやばいのは当たり前ではあるのだが、雨が降っていることによる湿気という以上に空気の一粒一粒が湿り気を帯びていて、雨によって湿気が増しているというよりは、…

二〇二三年六月の日記

6/1 あらゆるものの値段が上がっている。昼休みにコンビニでチョコボールを買ったら百円近くした。昔って一箱六十円くらいじゃなかったっけ、そういえばマックのハンバーガーも昔六十円だったじゃんね、いまいくらか知ってる? ……三十五億。 6/2 まさかこん…

二〇二三年五月の日記(自選)

五月の日記から自選してまとめます。日付は省いています。 *** へえー、この時間でもけっこう外明るいんですね、といえる季節。五月も中旬以降になるともう暑くなってきて、日が長いことにたいする意外性がなくなってしまい、それに梅雨に入るので、そも…

二〇二三年四月の日記(自選)

四月に書いた日記のなかからいい部分を自選してまとめます。日付は省いています。 *** すべてを白っぽく光らせたような〝四月〟すぎる天気だったため、病み上がりとはいえ外に出ざるをえない。同居人が病院や歯医者に行くのに合わせて外に出て、待ってい…

逆上がりを盛り上げろ!

クラスのみんなが逆上がりを成功させていくなかで、一度もできていないのはとうとうゴロコちゃんと志の輔くんだけ。ゴロコちゃんには逆上がりのメカニズムがどうしても理解できなかった。志の輔くんはシンプルに腹筋がかなり弱かった。しかし生まれながらの…

小指に風

河川敷の空気は澄んでいる感じがする。半分乾いたような草のにおいも、川の流れも、向こうの陸橋を走る電車の乾いた音も胸に迫ってくる。それらをまとめて、苦しくなるほど吸い込むのがジゴロウは好きだった。苦しさのなかにこそときおり生の実感が宿る、と…

ホラーチャーハン(Horror Chahan)

ものごとがもっとも美しい状態にある時間というのは存外短いものだ、という話の流れでナデヒコくんが鼻を鳴らしながら発したのが「百年経ってもパラパラなチャーハンがあったら、怖いだろ」という台詞だったが、ハミスケくんによると、百年経ってもパラパラ…

風呂で聴け! / 2022年よかったもの

世は大ポイント時代! 今年のはじめごろ、まだ僕が右も左もわからなかったころのこと。渋谷のビックカメラでテレビのレコーダーを買ったときに、なんらかのキャンペーンとまた別のなんらかのキャンペーンの相乗効果みたいなものでかなりポイントがつき、これ…

スタンドバイミー

その夏、わたしたちのあいだで映画『スタンド・バイ・ミー』ごっこが流行した。といってもわたしたちは十二歳ではなく二十七歳だったし、死体を探しに行っていたわけでもない。映画終盤の「あの頃のような友だちはそのあと持ったことがない」みたいなせりふ…

ひげ、上から剃るか? 下から剃るか?

ひげ剃りって、どんな感じでやってます? というのも、ひげを剃るときって、みんなそれぞれ決まった順序があると思うんですね。だってそりゃ、肌に刃物をあてるわけですから、無秩序にはやってられないでしょう。私の場合、あ、私の場合どうするかをお話しし…

ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ウズシオブルー

東に千葉のラッカセイント、西に福岡の明太番長、北に山形のちぇりちぇりレディがそびえ立つ、かつてないほどの群雄割拠のなかで、わが徳島のウズシオブルーがいかにご当地ヒーロー界の覇者となり、やがて鳴門海峡の泡のごとく消えたか。 「鳴門の渦潮の力を…

ズームするバカ(二)

六月に突入して以降も僕はスマホのカメラでズームすることにはまっていた。スマホの空き容量が少なかった問題も、てきとうにいじっていたら奇跡的にやや空きができて短期的には解決した。長期的な解決には第四次産業革命かなにかを待たなければならないだろ…

ズームするバカ

夏のにおいが立ちはじめる五月という季節がそうさせるのか、それとも単にそういう機能を活用するすべを見つけた喜びからか、僕はスマホのカメラでズームして写真を撮ることにはまっていた。いや、季節は関係あるまい。 僕のスマホのカメラでは十倍までズーム…

卵を焼く(二)

卵二個朝来るたびに焼いて巻く この真面目さがローマを築く レシピ見てサラダをごまに置き換えし吾はごま油万能論者 全日本殻割り大会予選落ち 力かげんが未だ分からぬ なにもせず今日も明日もただ焼かれ 向上心のなき卵焼き 信じがたき朝の光 卵焼きとまだ…

卵を焼く

卵焼きの作り方を僕は知らなかった。せっかく毎日作ることになりそうならきちんとした料理本を買ってもよかったが、しょせん卵焼き、と思っている節もあり、事実、ググっていちばん上に出てきたクックパッドのレシピのままに作ってみても、きちんとおいしい…

フミコちゃんのゲーム2

フミコちゃんがひとの自転車のライトを勝手に点けるゲームにはまってしまって、わたしはひやひやする。コンビニの外、焼肉屋の外、スパゲッティ屋の外、まいばすけっとの外、いろんな店の外に止まっている自転車のライトを、昼も夜も関係なく、フミコちゃん…

2021年よかったもの

2021年よかったものを振り返っていくコーナーです。 ■よかったYouTube サジェストをきれいなままにしておきたくて、ふだん見ないタイプの動画はシークレットモードで見るようにしている男・西沢です。といっても音楽とお笑いとNFLくらいしかサジェストされま…

お引越し!

引っ越しをした。 長いアーケードのある町か、中央線沿いに住んでみたかった。おそらくいろんなものからうっすら影響を受けてそのふたつに憧れがあった。友だちがひとり暮らしを始めるにあたって阿佐ヶ谷を検討しているというのでついていった。阿佐ヶ谷には…

フミコちゃんのゲーム

フミコちゃんがスマホのゲームにはまってしまって、わたしはつまらない。ぷにぷにした玉を集めて消すゲームとか、落ちてる銃を拾って撃ち合って殺し合うゲームとか、なんかそういうみんながやってる感じのゲームならまだしも、誰もやってないようなゲームだ…

バナナ・フットボール

恵比寿ビアファイターズ対日暮里イケイケボーイズ、立ち上がりからタッチダウンに続くタッチダウンで名試合の予感! ロングパスにはロングパスで返す! ベテランからルーキーまで、全オフェンス躍動! 両者一歩も譲らぬまま、前半終了時点で三十五対三十五!…

日記(2021/09/17-2021/09/19)

金曜日。ムビチケがあったので恋人と『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』を観に行った。かなり元気モリモリになった。作り手が観客を喜ばせようという精神が至るところから感じられ、その結果登場人物たちが脈絡なく歌って踊り、…