バナナ

日記(最近)

夏前くらいからいくつかの小説を読んで思っていたことがあるので、メモを残しておきたいです。世の中の文章は実感を伴ったものと実感を伴わないものに分けられるような気がしますが、今回は実感を伴った文章についてです。実感を伴わない文章ももちろん素晴…

バナ男の人生

へえ、ご実家、バナナ園なんですか! すごい! 彼に出会った人はみな感嘆した。すごい! すっげえ! 大したもんだ! マジっすか! ヤバいっすね! へえ! ほお! グルーヴィ! 表現は様々だったけれど、みな一様に大きな声を上げ、身を乗り出した。日本に暮…

僕らとバナナ

我々の日常とバナナとの不思議な関係を巡るいくつかの語り。 木曜日のこと ホームで吉祥寺行きの電車を待っているときナオコから電話がかかってきた。アケミさ、今度の日曜って空いてる? アタシとユミとエリカちゃんでバナナ祭りに行こうと思ってるんだけど…

バナナ・ボム

店に警官がやってきた。私は法律書コーナーの埃をはたきではらっているところだった。 警察です、と彼らは言った。背が高く胸を張った男と、背が低いうえに猫背の男の二人組。内側にひどく窪んだ眼と、息も吸えなさそうな鉤鼻からは、正義感のかけらも感じら…

あこがれ

小学校に入り、学年が上がっていくにつれて、だんだん身の回りのあれこれが見えるようになってきた僕は、自分の住む町に少しネガティブな感情を抱きはじめた。もしかしたら自分の住むこの町は、この世界においても第一線級につまらない場所なんじゃないか。…